USHIWAKA特集② 鼻緒の構造を、根本から変えました

USHIWAKA特集② 鼻緒の構造を、根本から変えました

こんにちは、Nanafuマネージャーの森島です。

前回は「なぜ雪駄を作ることにしたのか」という話をしました。今回は、もう少し踏み込んで——USHIWAKAが既存の雪駄と何がどう違うのか、具体的にお伝えしたいと思います。

前回の記事:
USHIWAKA特集① なぜ、Nanafuで雪駄まで作ることにしたのか

 

USHIWAKA -牛若-

雪駄って、なぜあんなに疲れるんだろう

私自身、雪駄のデザインが好きです。
あの佇まい、雰囲気、そして和のものを履いているという特別感。
でも、いざ履いて長く歩くと必ず後悔していました苦笑。
浴衣を着てお祭りに行くと、帰り道がしんどい。
せっかく買ったのに、次の夏には靴箱の奥にいる——
そして、いまでも履かないままの雪駄が眠っています。

なぜそうなるのか、共同開発をしているKUTSUNEさんと
一緒に調べていくうちに、原因がはっきりしました。



鼻緒の先一点だけで、体重を支えている構造
だったんです。

この構造が引き起こすことは、思っていたより多くて。

  • 鼻緒が指の間に食い込んで痛い
  • 踵が浮いて、歩き方がどこかぎこちなくなる
  • 歩くたびにペチペチと音が鳴って、なんとなく気になる
  • 濡れた石畳で、ひやっとするくらい滑る
  • 結局、洋服には合わせにくい

これって全部、構造の問題だったんですね。
素材を変えても、デザインをどう工夫しても、
この形(構造)が変わらないと解決しない。

そこに気づいたとき、
「だから今まで誰もちゃんと解決してこなかったのか」と腑に落ちました。

2つの構造を、並べて見てほしい

言葉で説明するより、図を見てもらったほうが早いと思います。

従来の雪駄 構造

従来の雪駄

指先だけで鼻緒をつかむ。
荷重が一点に集中する。

USHIWAKA ループ構造

USHIWAKA

ループが甲全体をホールド。
荷重が足全体に分散される。

見ていただくとわかる通り、USHIWAKAは
鼻緒がループ形状になっていて、足の甲全体で体重を受け止める設計になっています。
荷重が分散されるから、一箇所に痛みが集中しない。
かかとが浮かないから、歩き方が自然になる。

KUTSUNEさんが辿り着いた答え

このアイデアを最初に見たとき、「これだ」と思いました。
Nanafuとして何年もぼんやり感じていた不満に、ちゃんと構造で答えが出ている。感覚の話ではなく、物理的な解決になっている。そのことが、とても嬉しかったのを覚えています。

鼻緒のループ構造

さらに、前坪(鼻緒の前方)と外側部分にはスライド構造も採用しています。足の幅や形に合わせて鼻緒が自動的に動くので、足の形を選ばず自然にフィットする。これも地味だけど、大事なところです。

「簡単に履けるのに、脱げない」

矛盾しているようで、ちゃんと成立している。
この感覚は、実際に足を入れてみると一発でわかります。
(現在、KUTSUNEより「かかとが浮かないループ鼻緒構造」として特許出願中)

着脱の様子を動画で見てもらえると、言葉より伝わると思います。

USHIWAKA 着脱デモ

足を入れるだけ。でも、歩いても脱げない。

素材も、全部に理由があります

構造の話だけで十分伝わる気もするんですが、せっかくなので素材のこだわりも少し。

── アッパー:シープスキン(羊革)

シープスキン

アッパーには厳選した羊革(シープスキン)を使っています。羊革は牛革の約半分の重さで、肌に吸い付くようなやわらかさがある。蒸れにくいし、靴ずれもしにくい。

それから、キメが細かく繊細な高級感があり、履き込むほどに足の形に柔らかく馴染んでいく。使い始めより、半年後の方が好きになる素材です。エージング入るうちに自信の相棒になるような愛着のある雪駄を目指しました。

── インソール:2層の高反発クッション

2層クッション

足裏には2層の高反発クッションを内蔵しています。踏むとじわっと沈んで、しっかり戻ってくる。一般的な雪駄の台とは全然違う感触で、初めて踏んだとき「これ、雪駄?」となりました(笑)

へたりにくいので、長く使っても履き心地が変わりにくいのも気に入っています。

── ソール:Vibram®(イタリア製)

Vibramソール ソール裏面

ソールはVibram社製(イタリア)を使っています。登山靴でよく見かけるあのソールです。グリップ力と耐久性が高く、濡れた石畳でも滑りにくい。浅草の石畳を雨上がりに歩いても、怖くない。

また、摩耗したら修理・張り替えができます。雪駄でそれができるのは、珍しいと思います。「長く使える一足を」と考えたとき、ここは外せませんでした。

※Vibram®はVibram S.p.A.の登録商標です。

試着した人の反応が、一番正直でした

試着イベントで実際に履いてもらったとき、「本当に伝わるかな」とドキドキしていたんですが——

USHIWAKAで踊る

「履きやすくて、脱げない。言うことなしです。」
── 30代 男性 / 試着イベントにて

「いつも使っている雪駄が硬くて重いなと感じていたけど、これはとても軽くてソールも曲がって歩きやすい。」
── 40代 女性 / 試着イベントにて

「洋服にも合うのが嬉しい。普段使いできる雪駄って、今までなかった。」
── 30代 男性 / 試着イベントにて

※試着イベント参加者の個人の感想です。

作っている側としては、「ちゃんと届いた」という感じがして、正直ほっとしました。

次回は、USHIWAKAをどんな日に・どんな場面で使えるかをお伝えします。

 

4月3〜5日 浅草「空と川」にて実物展示

4月4日(土)21:00 Makuakeにて先行発売予定

NANAFU

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